ブレイクブログ上京初期編「自分の中に答えがある」~野口整体との出会い~(前編)
今回は、以前お話しした、私の探究話の続きをお話させて頂きたいと思います。
今回のお話は、私がご縁があったある学びについてのお話です。
直接、仏教に関わる話ではありませんが、道を求める課程で出会ったこの学び(ご縁)が、のちの仏教理解にたいへん役に立ちました。
今回の話が、必要な方の役にたって下さったら、と思っています。
それではよろしくお願い致します。
- 身心の不調で困っている方。
- 真理は宗教だけに存在しているのではないと感じておられる方。
- 宗教・宗派の「〇〇だけが正しい」という話に疲れてしまった方。
悩むからこその出会い。
前のブログのおさらい……。
以前のブログで……。
わたしは、以前、自分があまりにも怠け者で堕落している事を感じ「お寺を出て、十年間修行をしよう」と計画した事を書きました。
その頃の私は「どうせ東京に上京までして勉強するのなら、どんな人が来ても、あらゆる方向から観察ができて、適切なアドバイスができる人になりたい」という目標を持っていました。
さらに、その頃の私は、整体は筋肉の専門家。カイロプラクティックは骨の専門家。
と思っていましたので、
「整体とカイロプラクティックを同時に学べる学校」を。
さらには「悩み相談を受けた時に適切にアドバイスが出来る人になりたい」と思っていたので「心理学」を。
そのすべてが勉強できる東京の学校を選ぶ事にしたのです。
そのすべてがいっぺんに勉強できる学校が東京にあったのですよ。
さらに嬉しい事に、その学校には「気功の授業」まであったので「見えない世界の勉強になる!」と追加で選択しました。
とにかくその頃の私の目標は、
- 真理を知りたい。
- 自分を元気にできる方法を知りたい。
- 人の問題を癒やせる方法を知りたい
という事でした。
決意後、頑張ってお金を貯めて、1年後には、東京に行くことができました。
ちなみに、その準備期間に出会っていたのが、以前のブログで紹介した「ホメオパシー」でした。
こちらも同時に学びたかったのですが、授業料が追いつかないので断念しました。
しかし、本から学んだ「ホメオパシー理論」だけでも、今の私の人生に、多大な影響を与えてくれています。
一口に整体といっても……。
みなさんは「整体」という言葉を聞いたときに、どんなイメージを持たれるでしょうか。
たぶん数人に質問をすると、人によって少しづつイメージが違ってくると思うのです。
それもそのはずで、私が通っていた整体学校にも
- 「運動機能の向上やストレッチなんかを得意とするトレーニング系」
- 「体のコリをほぐす町のマッサージ屋さん系」
- 「体の不調を癒やす、いわゆる治療系」
の「整体の授業」がありました。
どの系統の授業でも、希望に応じて自由に受ける事ができました。
カイロプラクティックという、骨をゴキっと矯正するような療法もあります。
これは「整体」ではないですが、人によっては同じように認識されていたりしていますよね。
ですからこうしたジャンルの違いを知らずに「整体」という看板だけでお店を選ぶと「もっと体を揉んでほしいのに、ストレッチばっかりだな~」とかいった事が起こりえます。
私が入学した学校には、どの系統の先生もいましたが、多くの生徒さんは「整体院でマッサージが出来るテクニック」か「トレーニングジムで働くためのストレッチ技術の習得」を目的としていました。
自分が開業するにしろ、どこかでアルバイトをするにしろ「とりあえず一通りの技術をマスターした上で、さらに治療的な技術も習得できたらいいよね」といった生徒さんが多かったように感じます。
食べていかなきゃいけない……。
うちの学校は、長期にわたって学校に滞在する事もできますが、基本は「早く技術を習得して、働く事が目的の方」が多かったように思います。
入学してすぐの頃、整体の授業でA先生という方が、
「自分で改善させるストレッチとかもあるけれど、そんな事を教えたら次からお客さんとしてこなくなるから、おしえちゃダメだよ」
と冗談交じりにですが、生徒さん達に言っていました。
中には「なるほど~。プロのアドバイスだ~。」と、しきりに頷いてメモしている生徒さんもいました。
そんな中、私はこの言葉に結構ショックを受けてしまったんです……。
でもすぐに「そりゃ、みんなこの技術で食べていかなきゃならないからな……」とも思い直しました。
どんな仕事だって、お客さんがいなくなる事は死活問題ですからね……。
まぁ、先生にとっては、半分冗談だったんでしょうけれど……。
私は結局、地元に帰ればお坊さんとして活動できる場所が約束されているので「この技術で食っていかなきゃならない」という危機感がなかった、というのもあったかもしれません。
でもだからこそ、この言葉にはとても違和感もあったし、強い印象を感じました。
私は決してこの先生の言葉が適切だとは思っていませんが「言いたい気持ちも否定はできない」と感じました。
ただ少なくとも「そんな気持ちでやっている整体院さんには、おきゃくさんとしては行きたくはない」とは思いますよね(笑)
まぁ、一番は、毎回ベストを尽くして、お客さんの症状が改善されて……その結果、評判が評判を呼んで、お客さんが途切れなくなる……っていう事だとは思うのですが……。
入学してすぐに観じた、私の戸惑いと違和感でした……。
本当の治療とは……。
そんな中、この学校で、私が一番印象にのこったのは、心理学の先生のあるお話でした。
仮にこの先生をB先生としておきます。女性の先生でした。
ある授業のときの話です。
なんでもB先生と同じ心理療法士で、本も出している有名な先生が「ボクとクライアントはもう十数年の関係で、もうずーっとボクの所に定期的にカウンセリングにきているんですよ」と言って「自慢」していたというのです。
これに対してB先生は
「十年もカウンセリングにきているなんて、自分が『無能』だといっているようなものです。それって、本当は『恥ずかしい事を言っている』くらいにおもわなきゃダメなのよ。」
「カウンセリングなんて、ずーっとやっているもんじゃないの。五回なら五回、十回なら十回の契約が終わったら『先生ありがとうございます』って言って、もうこなくなるくらいがちょうどいいのよ」
「いつまでも自分に『依存させる』なんて、本当のカウンセラーのやる事じゃありません」
「でも、そんな事言っていたら、お客さんがお金を落としてくれないんですけれどね」
とおっしゃいました。
このお話は、わたしにとって、とても印象的でした。
A先生のお話と、B先生のお話は
「自分も何かのプロとして、自分は何を求めるのか……」という事をとても考えさせらる出来事となりました。
後編に続く……。